溶連菌感染症によるリウマチ熱ってどんな病気?

スポンサードリンク

溶連菌感染症によるリウマチ熱ってどんな病気?

リウマチ熱は、A群溶連菌に感染後、
およそ2週間から4週間を目途に発熱や関節炎、心炎、輪上紅斑
などの症状を起こす病気です。

 

 

 

関節炎に関しては、溶連菌が原因で直接起こるケースもありますので、
詳しく知りたい人は以下の記事をどうぞ。

 

 

 

溶連菌と関節炎 

 

 

 

症状が改善した後も心筋障害や特に僧帽弁や大動脈弁に後遺症をきたし、
障害が残ってしまうものをリウマチ性心疾患といいます。

 

 

 

 

 

 

 

リウマチ熱は主に5歳から15歳に発症し、
3歳未満や大人の方で発症することはほとんどありません。

 

 

 

日本では発症数はそこまで多くはありませんが、
発展途上国になるとその数は非常に多く、
毎年数十万人の患者が出てきています。

 

 

 

また、適切なタイミングで抗菌薬が投与されずに発症したというケースもあるようで、
投与のタイミングを見失うことなく、適切な治療を行うことが必要です。

 

 

 

リウマチ熱の治療はどのように行われるのか?

 

 

 

リウマチ熱の治療に関しては、
以下の3段階に分けて行う必要があります。

 

 

 

  1. 溶連菌感染症に対する治療
  2. リウマチ熱に対する治療
  3. 2次予防

 

 

 

それでは順番ずつ解説していきましょう。

 

 

 

溶連菌感染症に対する治療

 

 

 

リウマチ熱にかかった場合、まずはリウマチ熱の治療からではなく、
溶連菌感染症の治療から行う必要があります。

 

 

 

なぜなら、その肝心のリウマチ熱の原因が、溶連菌によるものだからです。
溶連菌感染症は悪化すると、劇症型溶連菌感染症となり、
死亡率が一気に跳ね上がります。

 

 

 

 

 

 

 

劇症型溶連菌感染症ってどんな病気? 

 

 

 

なので、一番悪化したら死亡するリスクが高い溶連菌の感染から、
手をつけていきます。

 

 

 

そこで、早期の適切な抗菌薬の投与で除菌し、
自己感作機会を減らすことで第一の予防として考えられています。

 

 

 

もし治療をこの段階で行わなかった場合は、
約3%の確率でリウマチ熱を発症します。

 

 

 

まず第一選択肢として挙げられる薬としては、
ペニシリン系抗菌薬です。

 

 

 

もしペニシリンアレルギーである場合は、
セフェム系・マクロライド系・クリンダマイシンなどの抗菌薬が使用されます。

 

 

 

ペニシリンについてはこちらの記事をどうぞ。

 

 

 

良薬!溶連菌によく効く薬「ペニシリン」とは?

 

 

 

マクロライド系については、
『クラリス』などがありますので、
この薬について詳しく知りたい人は以下の記事をどうぞ。

 

 

 

溶連菌感染症治療に使われる抗生剤クラリスとはどんな薬?

 

 

 

リウマチ熱に対する治療

 

 

 

リウマチ熱の主要症状には以下の種類があります。

 

 

 

  • 心炎
  • 関節炎・関節痛
  • 舞踏病

 

 

 

これらに対してどのように治療していくのかを解説していきましょう。

 

 

 

心炎

 

 

 

まずこの心炎にかかった場合は、ベッドで安静にし、
緊急心臓超音波検査が必要になります。

 

 

 

軽症〜中等症の心不全症状に対しては利尿剤や水分摂取制限を行います。

 

 

 

重症の心不全に対してはACE阻害薬を使用します。

 

 

 

関節炎・関節痛

 

 

 

関節炎や関節痛は、溶連菌感染症によって直接引き起こされることがありますが、
リウマチ熱で起こるケースもあります。

 

 

 

第一選択肢の薬としては、アスピリンが考えられます。

 

 

 

もしくはナプロキセンやイブプロフェンも、
アスピリンと同様に効果を示す可能性が高いです。

 

 

 

早いと数時間のうちに効果を発揮し、
遅くても3日以内には効果を認めることがほとんどです。

 

 

 

投与は1週間から2週間程度です。

 

 

 

症状が消えて2週間程度で止めることも当然可能ではありますが、
稀に関節症状が再発することがあり、
その際には再び継続する必要があるので注意してください。

 

 

 

舞踏病

 

 

 

舞踏病とは以下のような病気です。

 

 

 


錐体外路系症候群の一つ。特有の不随意運動を顔面,上肢,下肢などに生じ,患者の歩いている様子が舞踏しているように見える。リウマチ熱などに続発する小(シデナム)舞踏病は小児に多く,予後良好。

 

(引用元:コトバンク)

 

 

 

通常は2ヶ月〜3ヶ月で自然と軽快することが多く、舞踏病だけであれば、
基本的に良性であって自然治癒が期待できるため入院の必要性はないが、

 

 

 

筋力低下・運動障害・言語障害・情緒不安定などを認める場合は、
学校や仕事を休んで、場合によっては入院を検討することも必要です。

 

 

 

なぜなら、過剰なストレスは舞踏病を悪化させてしまうからです。

 

 

 

 

 

 

 

治療薬としては、バルプロ酸やカルバマゼピンが多く選ばれます。

 

 

 

アスピリンに関しては関節炎などには効果を発揮しますが、
この舞踏病においてはうまく効果を発揮せず、
完治させるまでに至ることはありませんので使えません。

 

 

 

バルプロ酸やカルバマゼピンは服薬を開始してから1週間〜2週間は、
作用が起こるまでに時間がかかるので継続して使用する必要があります。

 

 

 

また、症状が改善した後でも2週間〜4週間は継続し、
それから少しずつ減らしていくのが推奨されています。

 

 

 

これは再発リスクを低減するためです。

 

 

 

2次予防

 

 

 

2次予防では、A群溶連菌感染症を予防し、
リウマチ熱の再発を防ぐことが目的になります。

 

 

 

リウマチ熱を発症した経験がある人は、
A群溶連菌感染症による自己免疫反応性免疫応答の免疫記憶を持っているため、

 

 

 

再感染することで一気にそれに対抗しようと活性化が起こり、
結果として心炎を再発させ、重症化と後遺症のリスクの上昇が考えられるので、
すでにリウマチ熱の経験がある人は注意が必要です。

 

 

 

特に溶連菌感染症の予防に関しては、
当サイトでも他の記事で再三解説しています。

 

 

 

 

 

 

 

マスクの着用と手洗いうがい、そして怪我したときの入念な消毒と、
菌が入り込まないようにするためのアフターケアなどが重要になります。

 

 

 

些細なことではありますが、
確実に日常生活の中で、意識的に対策していく必要があります。

 

 

 

溶連菌を防ぐうがいと手洗いの基本 
 
溶連菌感染症予防に消毒液を設置しよう! 
 
怪我をしたら溶連菌に感染?!原因と対策! 

 

 

 

さらに溶連菌感染症は飛まつ感染するので、
家族がいる人は移さないようにしないと、
家族内で溶連菌が感染して移り回っていくという最悪の状態になります。

 

 

 

そうなるとめぐりめぐって、
またあなたが溶連菌感染症にかかってしまうというわけです。

 

 

 

リウマチ熱の予防はつまり溶連菌感染症の予防でもあるので、
もし溶連菌感染症が治って、リウマチ熱も治ったら、溶連菌感染症の予防対策で、
溶連菌感染症と同時にリウマチ熱も予防するようにしましょう。