致死率30%?!恐ろしい溶連菌による病気『壊死性筋膜炎』とは?

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致死率30%?!恐ろしい溶連菌による病気『壊死性筋膜炎』とは?

大人もかかると大変な溶連菌感染症には、様々な合併症があり、
それらにかかると、溶連菌感染症の辛さに加えて、さらなる苦痛がのしかかります。

 

 

 

特に溶連菌感染症の合併症は、肺炎や敗血症、菌血症など致命的な問題になる可能性もあり、
極めて危険です。

 

 

 

しかし、それらの合併症をもってしても全くレベルが違うくらい、
恐ろしい合併症があります。

 

 

 

それが溶連菌による『壊死性筋膜炎』です。

 

 

 

ほとんどの場合は、A群溶連菌によって引き起こされます。

 

 

 

A群溶連菌感染症についてはこちら。

 

 

 

人喰いバクテリア!A群溶連菌感染症の治療法! 

 

 

 

これにかかると大人でも高確率で死に至り、その致死率は30%を超えます。

 

 

 

この壊死性筋膜炎とは、皮下脂肪織から皮下組織と筋組織を境とする
深層筋膜までを細菌感染のメインとして急速に壊死が拡大する感染症です。

 

 

 

つまり、筋肉がどんどん壊死していき、
しまいにはそこを切断しないと体全体を襲って、
壊死部分が広がり、死に至らしめる病気です。

 

 

 

数ある皮膚疾患のなかでもトップレベルでヤバイ病気で、
死亡率を先ほどは30%を超えるとしましたが、
最悪の場合は75%まで上昇するケースもあります。

 

 

 

 

 

 

 

一番低い死亡率でも5%程度はありますので、
かなり危険な病気だということがわかっていただけるかと思います。

 

 

 

この病気が溶連菌によって起こる場合は、
劇症型溶連菌感染症にかかっている可能性が高く、
子供よりも大人が発症するケースが多いのが特徴です。

 

 

 

もし、劇症型溶連菌感染症について詳しく知りたい人はこちらの記事をどうぞ。

 

 

 

劇症型溶連菌感染症ってどんな病気? 

 

 

 

何が原因で壊死性筋膜炎を発症してしまうのか?

 

 

 

溶連菌による合併症「壊死性筋膜炎」は、基本的に2つの感染パターンに分かれます。

 

 

 

 

 

 

 

  • 飛まつ感染
  • 接触感染

 

 

 

接触感染のシチュエーションとしては、切り傷や虫刺され、注射、切創、やけどが
起こったときに、傷口に溶連菌が感染すると発症します。

 

 

 

飛まつ感染もあるので、空気中にただよっている溶連菌が、
運悪く体内で暴れて発症してしまうこともあるので注意です。

 

 

 

壊死性筋膜炎だけでなく、溶連菌による合併症や溶連菌感染症そのものは、
ほとんどの場合上記2つのパターンで感染します。

 

 

 

その中でも最悪の合併症というのが、この壊死性筋膜炎なのです。

 

 

 

当サイトでほかの記事で何度も言ってますが、
怪我したときなどは消毒などの応急処置は絶対に怠らないようにしてください。

 

 

 

そして消毒したらかならず包帯や絆創膏でカバーし、
菌が入り込まないようにしましょう。

 

 

 

これだけでもかなり感染リスクは抑えられます。

 

 

 

さらに詳細な溶連菌感染症の予防について知りたい人はこちら。

 

 

 

大人も必見!溶連菌感染症を予防する方法 

 

 

 

溶連菌による壊死性筋膜炎の症状とは?

 

 

 

溶連菌による壊死性筋膜炎の症状は以下のとおりです。

 

 

 

  • 39度以上の高熱
  • 腫脹
  • ぼんやりした潮紅
  • 淡い紅斑
  • 発熱後の低体温(36度以下)
  • 理解力の低下
  • 紅斑中央の熱感の減弱

 

 

 

それでは順番ずつ見ていきましょう。

 

 

 

39度以上の高熱

 

 

 

38度台の発熱というのは通常の細菌感染でもみられますが、
大人で39度以上の高熱は溶連菌が原因による扁桃炎や、
インフルエンザ菌によるインフルなどの特殊なケースでしか発現することはありません。

 

 

 

 

 

 

 

39度以上の高熱が認められた場合は、普通の風邪ではなく、
何かしらの重要な疾患にかかっているという認識を持ち、
迅速な対応を迫られるということは頭に入れておきましょう。

 

 

 

腫脹・潮紅・淡い紅斑

 

 

 

壊死性筋膜炎の紅斑は、溶連菌感染症の合併症の一つである丹毒のように、
熱感が強く境界明瞭な潮紅が見られることはありません。

 

 

 

どちらかというと境界不明瞭な潮紅、もしくは淡い紅斑がみられます。

 

 

 

発熱後の低体温(36度以下)

 

 

 

皮膚に発赤が見られて、発熱の後に重症感があるのにもかかわらず、
解熱している場合は要注意です。

 

 

 

解熱したら安心できるわけではなく、
溶連菌による感染症の場合は危険かもしれないという認識を持っておいてください。

 

 

 

インフルエンザやノロウイルスとは訳が違います。

 

 

 

この場合、敗血症性ショックの前段階や、
中毒症状による低体温の合併などを疑うべきです。

 

 

 

理解力の低下

 

 

 

溶連菌による壊死性筋膜炎は、体の見た目に症状が出るだけでなく、
患者の精神上の問題も表面化するので、そこで症状を見て判断していくのも重要になります。

 

 

 

眠気に偏っていたり、理解力の低下や多弁、横暴などの様子が診られたら、
それも壊死性筋膜炎によるものだと診ておいたほうがいいです。

 

 

 

 

 

 

 

たとえ受診前の熱が39度以上で、受診時には低体温で36度以下におさまっていたとしても、
何か落ち着きがなくてよくしゃべったり、理解力が低下していたり、
いつもと違って横柄な態度が目立つ場合は、合併を疑うべきです。

 

 

 

紅斑中央の熱感の減弱

 

 

 

壊死性筋膜炎の多くは筋膜部分を中心に炎症が起こり、
これが原因で筋肉から皮膚に血液を供給するパイプが血栓で閉じられてしまいます。

 

 

 

これが原因で血液がいかなくなった部分から壊死が始まります。

 

 

 

壊死部分は他の部位と比較して血流が低下しているため、
熱感の減弱や冷感の増大が認められる傾向にあります。

 

 

 

壊死性筋膜炎の診断手段について

 

 

 

溶連菌による壊死性筋膜炎の診断に関しては、
以下の方法がとられます。

 

 

 

  • CT検査
  • 超音波検査
  • MRI

 

 

 

それでは順番ずつ解説していきましょう。

 

 

 

壊死性筋膜炎のCT検査

 

 

 

壊死性筋膜炎の検査の中で最も有効なのが、このCT検査です。
検査部分は下肢に限定せず、全身をとります。

 

 

 

広範囲の撮影により肺炎などのほかの感染症や、悪性リンパ腫、腎癌などの
発熱を伴う悪性腫瘍の鑑別が可能になり、万が一の早期発見につながることもあります。

 

 

 

しかし、欠点としてはわずかな筋の異変、脂肪織の異変などをとらえることはできず、
確定的な診断には試験的な切開が必要になるケースもあります。

 

 

 

壊死性筋膜炎の超音波検査

 

 

 

超音波検査も壊死性筋膜炎の検査の中では有用な検査方法です。

 

 

 

炎症部分のメインが筋膜にある場合、壊死性筋膜炎の可能性が高まってきます。

 

 

 

ただし、壊死性筋膜炎ではなくただの浮腫であっても、
同じような所見がみられることもあるため断定まではいたりません。

 

 

 

そのため、医者の経験地にも寄りますが、
そのまま診断できない場合は手術室で直接切開して確認するケースもあります。

 

 

 

壊死性筋膜炎のMRI

 

 

 

筋肉や脂肪の異変を軽症レベルでも察知して捉えることができるため、
MRI検査は壊死性筋膜炎の検査の中でも特に優れています。

 

 

 

特に、筋膜部分への切開の経験が乏しい医者や、
手術を行わない施設では診断をより確定するために必要な検査です。

 

 

 

メスを入れることなく、似たような溶連菌の合併症である蜂窩織炎などの
ややこしい病気との鑑別も可能であり、そういう意味では非常に優れています。

 

 

 

しかし、ショック状態の重篤な患者の場合でも一人にして検査しなくてはいけないことと、
検査そのものの結果が出るまでに時間がかかってしまうのが大きな欠点になります。

 

 

 

このように、溶連菌の合併症でも、壊死性筋膜炎のような病気にかかってしまった場合は、
様々な検査や手術を受けなくてはいけなくなります。

 

 

 

しかも症状の進行が非常に早いので、
一刻の猶予も許されない状況になります。
リアルで1時間も遅れてしまえば致命的な状態に陥ります。

 

 

 

早期発見と迅速な対応が、生死を分けますので、
万が一溶連菌感染で、この「壊死性筋膜炎」に立ち会ったときは要注意です。

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